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『ステキなお産』の準備(1 2006:10:24:12:32:23

[ お産 ]

…さて。ここまで読んでいただいた方、文章の長さのせいのみならず、ため息をついてしまった方は多いのでは^^;
全てに目を通してくださった方にはお分かりかと思いますが、ほとんど情報の元は『母性を育む』によるところが大きく、言うなれば「読書感想文」のようなものです。大分考え方も偏りはあるかと思います。

ただ、お産を『妊娠の終着駅』と捉えるのではなく、妊娠から始まる『子育ての通過点』と考え、いかに大切に扱うか…ということを、意識していただけたらいいなぁと思っています。

さて、ここから先は、私の編集後記とでもいいましょうか、“まとめ”です。
なるべく参考本に頼らずいきたいと思います(笑)。

“ステキなお産”の形は人それぞれ。
必ずしも、自然出産だけにこだわったりすることではないと思います。
『正常経過での医療介入』の最後の方にも書きましたが、万が一の際、医師からきちんと説明を受け、納得をした上で医療介入を受け入れることが出来たのであれば、そしてその後のケアもきちんと受けられたのなら、それはそれで一つの“ステキなお産”と言えるのではないでしょうか。

そう考えたとき、親子にとって“ステキなお産”をするために共通する外せない点は、やはり病院選びから…と私は思います。

大切な命がこの世に誕生する舞台でもあるわけですから、慎重に選んで損はありません。安易に「近いから」だけで選ばず、その病院が、どんな方針でお産について取り組んでいるかは知る必要があります。
自然分娩と一口に言っても、ただ単に麻酔を使用しないというだけの場合もあるし、必要以上に帝王切開率の高いところも稀にあるようです。
また、母子同室制と言っても一部のみだったり、夜間は強制的に預かりだったり、様々です。
そういったところも前もって知る必要があります。…って、こういった内部事情を手に入れるのは非常に難しいことなんですが…。

あと、出来れば仰向け寝の分娩台ではなく、畳の上などで自由な体勢で分娩が出来る、いわゆる「フリースタイル分娩」を取り入れているところを選ぶと、難産のモトを一つ取り去ったとも言えると思います。
赤ちゃんは、子宮から産道を通って出てくるとき、身体を旋回させながら生まれてくるのだそうですが、その際、仰向けだと重力が不自然な方へかかってしまい上手く出て来れずに、心拍数が下がってしまい、急遽鉗子分娩や吸引分娩に頼らざるを得なくなってしまったり、会陰を不必要に傷つけてしまう原因になってしまうからです。

地元にお産経験のある知り合いがいるのなら、その方から情報を得るのが最も簡単です。
一人だけでなく、なるべく沢山の人から集められたらいいですね。

ただ、知り合いが周囲にいない土地でのお産に臨む場合は、それが出来ないのが難点です。電話帳で探して、広告が大きいところは儲かってんのかな=評判が良さそう…で選んでも、希望どおりとは限らないです。
そ〜いうときは、思い切って「見学目的で」訪ねてみるのも一つの方法です。
そのときの対応でも、相手の好感度を測ることが出来そうですね。

また、今はネットなどでも産院情報を集めることが可能です。
それぞれ独自のアンケートや取材、体験により、情報を公開していますので、そういうのも検討下に入れてよいでしょう。
他にも、有料コンテンツなどで産院の情報交換を会員同士で出来るサイトもあるみたいです。便利になったものです。

ネットだけではありません。書籍でも産院リストがあります♪

産院選び、とだけ書くと、病院・診療所ばかり思いついてしまうかもしれませんが、お産を請け負う「助産院」もあります。個人の産院でもそうですが、出張で自宅出産OKなところもあります。
助産院を選択する場合は、万が一に備えて病院とも連携で対応してくれるところを選ぶと安心かもしれません。

また、『母乳育児に優しい環境』でも紹介をしていますが、WHO母乳育児成功のための10か条を自主的に実施している病院を『赤ちゃんに優しい病院』とし、全国にわずかですが存在します。
これまでに紹介した記事に共感をしてもらえた上で、なおかつ移動可能範囲内に認定された病院があるならば、選んでみていいと思いますよ。

ただ、認定されていなくても、今積極的に改善を試みている病院も増えつつあるようです。
私が今住んでいる福島には、現在認定された産院はありませんが、助産師さんたちの勉強会にたまたま参加させて頂いたことがありました。
経営体制との葛藤の中、認定された病院へ見学してきたり、母乳育児シンポジウムに積極的に参加するなど、必死に「母と子に優しいお産」を目指して模索している姿に感動しました。

 

問題は、「産院を選べない地域」に住んでいる人たち、および、希望通りの方針を持つ産院が移動可能範囲内に見つからない人たち、ということになりますね。
現在、産科医(ちなみに小児科医も、です)の減少が大きな問題となっており、産院を選べないどころか「産む場所がない」人さえもいる地域が増えているといいます。
私の友人の場合だと、お産を出来る施設がとなり町の市営病院まで行かないと1件もないところに住んでいます。そんな人も、きっと少なくないでしょう。

バースプラン、というのをご存知でしょうか。

妊婦が、“自分のお産”を描くことです。病院側で求めることもあるようです。
「どうせダメ」とハナから諦めずに、自分の意志を伝えてみるのもステキなお産の第一歩かと思います。
契約書のように、カチンカチンな書類をつくる必要はありません。
逆に、自分の作った立派過ぎるプランに縛られて、辛いお産になってもそれはそれで困ります。
いわゆる、担当の医療者とコミュニケーションをはかる“きっかけ”であれば、充分なのだと思います。

一つエピソードを紹介させていただきますと、私が第2子をお産する産院は、’02年、『赤ちゃんに優しい病院』に認定されました。
それまでのいきさつを最近知ったのですが、始まりはとある妊婦さんの差し出した一枚の紙切れ。

「母乳以外のものは一切与えないこと・生まれた直後から母子を一緒に居させること」

はじめは戸惑ったそうですが、ここから先生・スタッフあげての『変身』が始まったのだそうです。

病院側が変わることを待っているだけでは、今後大きな変化はいつまで経っても望めないでしょう。私たち妊婦が「自分自身の快適性」だけを望んでいると思われているうちは、今のお産の事情が変わることは考えられません。
私たちが勇気を出して、望んでいることを打ち明けることで、1件でも「母子主体のお産」に目覚めてくれる病院・産院が増えてゆくのではないでしょうか。

“ステキなお産”に必要不可欠なのは、まず介助者との意思疎通を充分にし、こちら側の希望を考慮してもらうこと。

上にあげた私の友達のように、その近辺にお産を請け負う施設が他にない場合、ますますそれが難しいこととなるかもしれません。
それでも、お産そのものに対して希望どおりにいかなくとも、産後のケアに関してだけでも、理解のある助産師さんや看護師さんがいらっしゃる場合もあります。
現場で働く側にも、実はそういった「お産をする側の声」を待って、病院の方針に対して孤軍奮闘されてる方がいらっしゃるんです。是非勇気を出して気持ちを伝えて欲しいと思います。

では次のページで、そんな場合でも私たち妊婦に出来ること、そして最終的なまとめに入りたいと思います。

(2003.06.12 記) 2006.10.24 一部修正・加筆

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 '06.10.24(火) 12:32
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